日本の研究チームがラット胎児の腎臓移植に成功

胎児ラット間で腎臓移植に成功 出生前治療の実現へ前進

東京慈恵会医科大学の研究グループは、胎児ラットから別の胎児ラットへ腎臓組織を移植し、
移植片が機能を獲得することを確認した。移植された腎臓は術後も成長を続け、
最長150日間にわたり尿を産生したという。

生まれつき腎不全の胎児への新しい選択肢に

生まれつき腎不全となる胎児では、出生直後から透析が必要となるケースが多い。
今回の成果は、出生前に腎組織を移植し、出生後の治療につなげる
「橋渡し治療」 として応用できる可能性を示している。

ヒト胎児への応用へ向けた臨床研究も計画

研究責任者の横尾隆教授は、2026年度にも人の胎児にブタ腎組織を移植する臨床研究を
開始する方針を明らかにした。ただ、異種移植に伴う免疫反応や倫理面の課題は
依然として大きく、実用化に向けて慎重な検証が必要とされる。

先天性腎疾患治療の未来を開く可能性

今回の成果は、先天性腎疾患の新たな治療戦略となる可能性を持ち、
国内外の医療関係者から大きな注目を集めている。

参考記事・情報源

Japan Times:

Rats: Kidney transplant breakthrough in fetal stage