排泄の基本をおさえる ― 尿量・用語・指標まとめ
排泄は、体液の維持・老廃物の排出・電解質・酸塩基平衡など、生命維持に欠かせない生理機能です。 看護学生から実習、そして臨床現場まで使う「尿量」「用語」「検査値」を一度に整理できるミニまとめです。
🔶 1. 正常な尿量(成人)
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 成人の1日尿量 | |
| 1時間尿量 | 0.5〜1mL/kg/時 が目安 |
| 正常排尿回数 | 日中 5〜7回程度 |
🔶 2. 尿量で決まる用語
| 名称 | 基準 |
|---|---|
| 乏尿 | 400mL/日 以下 |
| 無尿 | 100mL/日 以下 |
| 多尿 | 3,000mL/日 以上 |
尿量の評価は、腎前性(循環血液量の低下)、腎性(腎障害)、腎後性(閉塞)などの全身状態の把握につながります。
🔶 3. 排尿回数で決まる用語(量ではない)
| 名称 | 基準 |
|---|---|
| 頻尿 | 起きている間の排尿回数が8回以上 |
| 夜間頻尿 | 夜間に1回以上起きて排尿する |
| 尿失禁 | 本人の意思に反して尿が漏れること |
※ 頻尿は「尿量が多い」ことではなく「回数が多い」状態。 多尿と混同しやすいため、国家試験でもよく区別を問われます。
🔶 4. 尿の観察ポイント(よく出る基本)
- 量:乏尿・無尿・多尿
- 色:淡黄色(正常)/濃縮尿/血尿/茶褐色(肝障害)
- 性状:混濁、沈渣、泡立ち
- 臭い:アンモニア臭、甘い臭い(糖尿病性ケトアシドーシス)
- pH:通常はほぼ弱酸性(pH 6前後)
🔶 5. 尿に関連する主要な検査値
| 項目 | 基準値 |
|---|---|
| BUN | 8〜20 mg/dL |
| クレアチニン(Cr) | 男性 0.7〜1.1 / 女性 0.5〜0.8 mg/dL |
| eGFR | 目安:60mL/min/1.73m²以上 |
| 尿比重 | 1.015〜1.030 |
尿比重は水分状態・腎濃縮力の把握に有用です。 eGFRは腎機能の指標で、60未満は腎機能低下の目安として扱われます。
🔶 6. 排泄ケアで重要な視点(国家試験でもよく出る)
- 脱水・循環血液量の変化に敏感に反応する
- 排泄記録は「量」「回数」「性状」をセットで評価
- 急な乏尿・無尿は腎後性閉塞(結石・前立腺肥大)も考える
- 夜間頻尿は心不全・腎不全でも見られることがある