今日の1日1問(眼科)12月5日号

必修
解剖生理
眼科
難易度:★☆☆
(眼球の構造と光の通り道)

【1日1問】眼球内で光の通路に関する器官はどれか。





正解! 光学系として働く部分をしっかり押さえられています。
不正解。 「光を通す透明な部分」と「外側を守る部分」を分けて考えてみましょう。
正解:5)水晶体
眼球内で光が通過して網膜に到達するまでには,主に
角膜 → 前房水 → 水晶体 → 硝子体 → 網膜
という経路をたどる。これらは透明な組織であり,光の通路(光学系)として働く。

▼各選択肢について
・1)強膜:眼球の白目の部分で,眼球の強度を保つ線維性の膜。光は通さない。
・2)毛様体:水晶体の厚さを調節し,ピント合わせ(調節)に関わるが,光を通す通路そのものではない。
・3)脈絡膜:豊富な血管を含み,網膜への栄養供給や内面の黒色色素による反射防止に関わるが,光を通す器官ではない。
・4)結膜:眼球表面や眼瞼の内側を覆う粘膜で,外界からの異物侵入を防ぐ。透明ではあるが,主たる「眼球内の光学系」としては扱われない。
・5)水晶体:透明な両凸レンズ状の構造で,角膜とともに光を屈折させて網膜に像を結ぶ。光の通路に直接関わる器官であり,本問の正解となる。

なお,水晶体の後方にある硝子体は,眼球内の大部分を占める透明なゲル状組織で,眼球の形を保つとともに光を網膜へ通過させる役割をもつ。